
僕の友人、間瀬くんがいつの間にか脱サラしてさつまいも農家になっていた。
日本語も中国語もできる優秀な男が、茨城県の子の小さなまちで、なんでこんな生活を選んだのか?
サラリーマン時代のある日、間瀬くんはこんな生き方でいいのか?そう思うようになった。
言われた通りにやっていれば、そこそこに器用に生きられる。
確かに間瀬くんはどちらかといえば優等生で器用な男だった。
でも間瀬くんは35歳の時、自分は本当は何もできない人間なんじゃないか?そう思うようになっていた。
自分の力で生きてみたい。
そう思った。
彼は、衰退する地方をなんとかサポートして人の役に立ちたいと思うようになった。
自分の力で生きて、自分の力を人の役に立てたいと思うようになった。
移住した茨城県常陸大宮市(ひたちおおみや)はさつまいもづくりで知られていた。
元々は農家民泊をやる予定だったけれど、それをするには自分が農業を知らないといけないと思ったのだ。
そこで始めたさつまいもの栽培。
さつまいも農家になって初めて農業を知り、それをどう町、地域の活性化につなげて行くか?
間瀬くんはようやくスタートラインに立った。